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田園調布動物病院

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ウサギの病気 -スナッフル、卵巣子宮疾患-

■スナッフル

スナッフルとは、くしゃみや鼻汁を主として副鼻腔炎、気管支炎、肺炎を症状とする呼吸器をの病気の俗称をいいます。
飼育されるウサギによく見られる疾患の一つで、初期は軽いくしゃみなどの鼻炎症状ですが、進行すると鼻水が膿のように進行しいきます。
原因はパスツレラ菌といわれる細菌で、鼻水などで簡単に伝染してしまい、多頭飼育していると集団で発生、蔓延してしまうことがあります。
軽い鼻炎かなと思って甘く見ていると肺炎や胸に膿がたまったりすることもあり、時に致死的になる病気の一つですので、そのような症状がみられたら早めに獣医師に相談しましょう。

【症状】

ウサギはその不快感から前足で鼻を擦ることから、前足の内側の被毛はゴワゴワの状態になります。
また咳や呼吸の度にグシュグシュ、ズーズーといった「スナッフリング・ノイズ」と呼ばれる音が聞こえてきます。

【予防のポイント】

飼育環境には、夏場は高温多湿にならないように風通しのよい場所にケージを置いたり、換気扇をつけるなどして喚起に気をつけます。
ケージ内に発生したアンモニアは呼吸器の粘膜を刺激し、細菌感染を起こしやすくなるのでいつも清潔にしておきます。
逆に冬場の温度の低下もストレスになるので、16℃以下にはならないように気をつけます。
もちろん保菌者のウサギとは接触させてはいけません。

【治療】

治療には、抗生物質を投与して、同時に症状にあわせてそれに対する治療をします。
治療に対してうまく反応したとしても、完全に菌をなくすことはできず、一見完治したように見えても保菌者になっていることは覚えておかなければなりません。
ストレスや免疫力の低下がきっかけで再発する可能性もあります。



■卵巣子宮疾患

ウサギには卵巣子宮疾患の発生が多く知られています。
黄体の遺残、子宮蓄膿症、子宮水腫、子宮の腫瘍などが認められます。

【症状】

病気の初期の段階では無症状のことも多く、攻撃性が高まるといった行動がみられることもあります。
また、元気がなくなったり、腹部が膨れてくる、陰部から膿が出てきたり、出血することもあります。
ウサギのおしっこは赤い色をしているので気づきにくいですが、おしっことは関係なく赤い分泌物が出ることで区別します。
いずれの卵巣子宮疾患も3歳齢以上の中高齢ウサギに多くみられます。

【予防のポイント】

飼育しているウサギに赤ちゃんを産ませる予定がないのであれば、よく雌の犬や猫が行うと同じ避妊手術を行うとよいでしょう。
避妊手術を行って卵巣子宮を摘出すれば将来的にそれら卵巣子宮疾患の心配から解放されます。
また攻撃性が減少したり、極端な求愛行動を弱めたり、トイレのトレーニングがスムーズになることがしられています。

【治療】

卵巣子宮疾患になってしまった場合は、外科的に卵巣子宮を摘出する手術が確実です。
全身麻酔をかけての手術ですのでウサギに詳しい獣医師を充分に相談しましょう。

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卵巣子宮腫瘍による陰部出血