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田園調布動物病院

お知らせ

フェレットの飼育

健康なフェレットはよく食べ、よく眠り、活発で大の遊び好きです。暗い狭いところが大好きで、部屋に放しているときに、タンスや冷蔵庫の裏に潜り込んでしまいことがあります。何かのきっかけで事故にならないように、隙間を事前に塞いだり、放しているときはいつも目を光らせておきましょう。また暑さにも弱いので、夏は熱射病にならないように気をつけましょう。


・ケージ

四方ふさがった水槽タイプのケージは、湿気やアンモニアの問題などから飼育に向いていません。金属で作られたワイヤーケージを用いて、底面積70センチ×50センチ高さ45センチ位が理想的です。もう少し小さくてもかまいませんが、ケージの中で遊んだり、トイレ、餌入れ、ハンモックなどを設置することを考えるとやや広いくらいが使いやすいでしょう。ケージで一番注意しなければならないことは、ワイヤーの間隔です。狭いところに潜り込むことが大好きなフェレットは、一般にケージに5センチ以上の間隔があれば出られてしまうと言われています。運良く、そのまま出てくれればよいのですが、肋骨等が引っかかって出られなくなってしまっては大変危険です。
フェレットは、暑さに弱い動物です。汗腺が未発達なために33℃以上は耐えられません。夏の暑い時期は、エアコンで温度管理をするのはもちろんのこと、湿気も大の苦手です。高温多湿の環境下では、すぐに熱射病に陥ってしまうのでケージの置き場所にも注意が必要です。フェレットにとって、温度15~25℃、湿度45~55パーセントくらいが理想環境と言われています。

・トイレ

フェレットはトイレを覚えさせることができます。トイレはケージ内の隅に設置します。フェレットは、お尻を上げ、バックしながら便をする習性があるので、前方が低く後方が高いものを使用します。市販のフェレット用のものはこのような作りになっています。一日に頻回に渡って排便を行いますが、きれい好きでいつも同じ場所で排便するのでしつけ自体は難しくありません。トイレの中には猫用のトイレの砂やペットシーツを入れておきます。

・水入れ

糞尿による汚染を防ぐため、倒してこぼしたりしないために給水ボトルを用いるのが一般的です。給水ボトルを用いると一日の飲水量も把握できます。常に新鮮な水を用意しておきます。だいたい一日に75~100ミリリットルの水を飲みます。給水ボトルは、傾いていると水が出ないこともあるので設置したらノズルの先のボールを指でつついてきちんと水が出るか確認しておきます。

・餌入れ

フェレットはケージの中でも活発に動き回るので、簡単にひっくり返されないような重さのあるものを用います。陶器やステンレスでできたものが使いやすいでしょう。置く場所は、トイレと反対側の隅に置きます。

・寝具

フェレットは柔らかい寝床を好むので、ハンモックや丈夫なタオルをつり下げると、その中に潜り込んで寝ます。ペットショップでは専用のハンモックが何種類も売られています。寝床の中にハンカチや小さな布きれを入れる飼い主さんもいますが、あやまって食べてしまったり、ほつれて糸状の異物を飲み込んでしまう危険があるので注意が必要です。

・おもちゃ

遊び好きなフェレットは、身近にあるものは何でもおもちゃにしてしまいます。ウレタンや軟質のプラスチックでできたものや、ボタンなどの取れてしまうようなパーツを用いたものは避けます。ゴルフボールなど飲み込めない大きさの球などはおもちゃに適してます。

・食餌

フェレットは完全な肉食動物で、犬や猫に比べてタンパク質と脂肪の要求量が高いのが特徴です。以前は、良質のキャットフードで飼育できるともいわれてきましたが、いまではフェレット専用のフード、すなわちフェレットフードが比較的容易に入手できるようになったので、それを使わない手はありません。フェレットフードの具体的な組成は、粗タンパク32パーセント以上、粗脂肪22パーセント以上、粗繊維4パーセント以下、灰分7パーセント以下となっています。  一日の必要なカロリーは、体重1㎏あたり200~300キロカロリーです。一日中、好きなときに自由に餌が食べられるようにしておきます。フェレットの消化管は、単純な構造で短いため一度に多量の食餌を消化吸収することができません。だいたい餌を食べてから3時間ほどで消化、排泄されます。 フェレットは、野菜や穀物に含まれる食物繊維を消化することができません。食物繊維の主成分であるセルロースを分解する腸内細菌や消化酵素が欠如しているためです。よく飼い主さんで野菜やビタミンが不足しているという理由で茹でたサツマイモやキャベツなどの野菜、果物などを与えている方がいますが、食物繊維や特に炭水化物の過剰な摂取はお腹にガスが溜まったり下痢や腸炎などの原因になるので注意が必要です。詳しくは、「フェレットの食事について」のエントリーを参考にして下さい。

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