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田園調布動物病院

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フェレットの食事

現在、フェレットの食事、栄養学に関しては様々な報告があり、まだまだ解明されていない部分もたくさんあります。ここでは比較的お薦めできる情報について紹介することにしましょう。
フェレットは基本的に肉食性の動物で、必要な栄養素を動物の肉に含まれるタンパク質や脂肪から摂取します。フェレットの祖先と思われる野生のヨーロッパケナガイタチは、小型のウサギやネズミ、またはトカゲや鳥類などの小動物を自然界で捕獲し食べています。しかし、野生ではないペットとして飼育されているフェレットには、手間もかからず成分的にも優れている専用のドライフード(ペレット)が最も適した主食となるでしょう。



●主食には?

フェレットの特徴として、食事が消化管を通過する時間が約3時間と驚くほど早いため、 この時間内に効率よく消化・吸収できる高タンパク・高脂肪の餌が必要となります。餌に含まれる脂肪の量が少ないと、皮膚が乾燥したり、被毛のツヤがなくなるという報告もあります。また、フェレットには盲腸が無いので、炭水化物、植物性タンパク質、繊維質などをうまく消化することが出来ません。こうした成分を含む餌は、ほとんど未消化の状態で排泄されてしまいます。さらに餌の中の植物性タンパク質の割合が高くなると尿石症などを引き起こしやすくなると言われています。フェレットには、アルギニンとタウリンという2種類のアミノ酸が必要です。これらは植物性の餌から十分に摂ることができないので、動物性タンパク質が主原料になっているドライフードを選びましょう。 成分的には、動物性タンパク質35~40%、脂肪20%前後、繊維4%以下の条件を満たすフェレット専用のドライフードが主食として適しています。
フードの裏面には、含まれている原料の多い順に成分表が必ず記載されているので、上記の成分を満たす製品を選びましょう。また、ドライフードは缶詰などの練り状の餌に比べ歯石がつきにくいといった利点もあります。量に関しては、フェレットが一日に必要な カロリーは約200~300Kcal/キロと言われています。フードのメーカーによっても異なりますが、ドライフードとして約30~60gほどが一日に必要な量となってきます。
フェレットは一日の大半を寝て過ごします。そして、目を覚ますとトイレを済ませ、食事を摂り、遊んだ後にまたさっさと寝てしまう動物です。餌は一日のうち5~10回ほどに分けて摂りますので、餌入れの中にはいつもドライフードが入っている状態を保っておきましょう。普段、一日にどのくらいの量を食べているのか把握して、余ったり不足することのないように一日2~3回に分けて与えましょう。また、フェレットは餌の合間に水もよく飲みます。だいたい一日に75~100mlの水を飲むと言われています。特に夏場は脱水を起こさせないためにも水を切らさないよう注意します。
フードに含まれる動物性脂肪は空気に触れ酸化すると劣化が早く、夏場はカビが生えやすくなるので、開封後は密閉容器に移して乾燥剤を入れて保管するなどの対応策が必要です。 生後3カ月未満のフェレットはドライフードをうまく食べてくれないこともあるため、この時期はフードをぬるま湯でふやかしてから与えましょう。生後3カ月ぐらいからは、少しずつ固さに変化をもたせながらドライフードの割合を増やしていけば、いずれドライフードだけでも食べてくれるようになります。


●おやつには??

主食以外の補助食としては、茹でたササミ、レバー、ゆで卵などを与えることができます。ドライフードだけでも十分な栄養を含んでいるので、おやつの与えすぎには注意しましょう。また、調味料なども使用せず単に茹でたものにします。その他に、フェレットバイト、フェレットーンなどの栄養補助製品はコミュニーケーションをはかる時など、2~3日に一回程度の目安で少量を与えます。また、甘い物が大好きなフェレットは、レーズン、パイナップルなどのドライフルーツなども喜んで食べますが、大きな塊だと消化されないので、細かく刻んでごく少量を与える程度にしておきましょう。与えすぎは、下痢や腸炎を引き起こすケースもあるので注意が必要です。
人間用のスナック菓子、チョコレート、牛乳などは与えてはいけません。スナック菓子には糖分や塩分が過剰に含まれ肥満や病気の原因となります。またチョコレートに含まれるテオブロミンという成分は中毒を引き起こしてしまいます。牛乳はその中に含まれる乳糖をうまく分解できずに下痢を起こすフェレットもいます。
やはり、専用フードを中心に、おやつはおやつとして考え、与えすぎには充分注意しましょう。